Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
一郎というのは、平野少年の名です。
「おとうさん、ごらんなさい。アレアレ、また一つ、オヤッ、二つになった。三つ、四つ、ああ、あすこにも、五つ飛んでいる。ね、おとうさん、見えるでしょう。」
おとうさんは、一郎少年が、気でもちがったのではないかと、びっくりして、おもわず、空を見あげました。目がなれるまでは、よくわかりませんでしたが、一郎少年が、あれ、あれとゆびさすので、そのほうを、じっと見ていますと、へんなものが、目にとまりました。銀色にひかる、ひらべったい丸いものです。それが、一つ二つ三つ四つ五つ、ひじょうなはやさで、銀座通りをよこぎって、西のほうへ飛んでいます。平野一郎少年は、まぼろしを見たのではありません。おとうさんにも、おなじものが見えたのです。
銀座の人通りの中で、親子が空を見あげて、さもおどろいたように、立ちどまっているのですから、たちまち、人のちゅういをひきます。ひとり立ち、ふたり立ち、やがて、そのへんをあるいていたおおぜいの人が、みな立ちどまって、空を見あげました。
「やあ、風船だ。風船が、飛んでいる。」
ひとりの少年が、さけびました。
「風船じゃない。