Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
平野少年も、きれいな顔の子どもでしたが、おねえさまは、小林君が、いままで、一度もあったことがないような、きれいな人でした。顔を見るのもまぶしいほど、うつくしいのです。そのゆりかさんがバイオリンをひきだすと、小林君は、うっとりと、夢を見ているような気持ちになりました。フワフワと、五色の雲にのって、天へのぼっていくような、なんともいえないたのしい気持ちになるのでした。
一週間ほど、そういうたのしい日が、つづきましたが、ある夕がたのこと、小林君は、じつにおそろしいものを見たのです。このうつくしいえものをねらう、悪魔のすがたが、夕やみの中に、もうろうとして、たちあらわれたのです。
ある夕がた、ゆりかさんのバイオリンを聞き、おいしいお菓子を、よばれたあとで、小林少年は、平野君とわかれて、平野君のおうちの門のそとへ出ました。
夕やみがせまって、昼でもない、夜でもないという、あのネズミ色の、ひとときでした。そのあたりは、ひろい屋敷ばかりがならんでいる町で、両がわには、いけがきや、コンクリート塀が、どこまでもつづいていて、人通りは、まるでありません。シーンとして、海の底のようなしずけさです。