Japanische Klassiker mit Furigana
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けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
吉野 作造
Lesen Sie 憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず (けんせいのほんぎをといてそのゆうしゅうのびをなすのみちをろんず) von 吉野 作造 (よしのさくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.839 Zeichen · 169 Bildschirme
なるものは本来実在するものではない。少なくとも衆愚は被動的に少数野心家の煽動に乗って彼方此方に盲動することはあるけれども、能動的に或る一定の目標に向って意識的の活動をなすものではない。故に民意を取って政策決定の標準となすというが如きは畢竟空論であると。この論は民本主義の理論上の基礎たる「民意」の実在に対する疑いである。そもそも民意なるものの果たして実在するや否やは哲学上社会学上大なる問題であろう。もちろん民意という大いなる意思を有って居る人格者が眼に見えて存在して居る訳ではない。故に目に見ゆる個々の具象のみに執着するいわゆる懐疑派に属する学者が、多数人民の雑然たる集団に意思の主体たるの資格を認めざらんとするのはもとより怪しむに足らぬ。しかれども社会万般の事象を洞察達観するものにとっては、この見えざる意思の主体を認識することは決して困難ではない。もっとも我々の社会においては、同一の問題についても各種の意見が色々行われて居るもので、何が多数の輿論なりやは容易にこれを決することは出来ないものである。けれどもこれらの雑然たる社会の議論は恰も時計の振子の左右に動揺して止まざるが如くほとんど安定するの日なしといえども、しかしながらこれらの議論が自ら或る一定の中心に向ってその周囲に動きつつあるものなることは少しく物事