Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あるおんな

或る女

有島 武郎

Lesen Sie 或る女 (あるおんな) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.655 Zeichen · 406 Bildschirme

Aozora Bunko

今度こそは考え直して生きてみよう。もう自分も二十六だ。今までのような態度で暮らしてはいられない。倉地にもすまなかった。倉地があれほどある限りのものを犠牲にして、しかもその事業といっている仕事はどう考えてみても思わしく行っていないらしいのに、自分たちの暮らし向きはまるでそんな事も考えないような寛濶なものだった。自分は決心さえすればどんな境遇にでも自分をはめ込む事ぐらいできる女だ。もし今度家を持つようになったらすべてを妹たちにいって聞かして、倉地と一緒になろう。そして木村とははっきり縁を切ろう。木村といえば……そうして葉子は倉地と古藤とがいい合いをしたその晩の事を考え出した。古藤にあんな約束をしながら、貞世の病気に紛れていたというほかに、てんで真相を告白する気がなかったので今まではなんの消息もしないでいた自分がとがめられた。ほんとうに木村にもすまなかった。今になってようやく長い間の木村の心の苦しさが想像される。もし貞世が退院するようになったら――そして退院するに決まっているが――自分は何をおいても木村に手紙を書く。そうしたらどれほど心が安くそして軽くなるかしれない。