Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme
「わたしも行きませんわ。」と誓った。
私達はそれから三ツ葉を摘みはじめた。あの芳ばしい春から二番芽の三ツ葉は、庭一面に生えていた。
姉が籠をもって来た。
庭は広く色色な植込みの日向の柔らかい地には、こんもりと太く肥えた三ツ葉がしげっていた。
「これを照さんの父さんに上げましょうね。」と姉はお孝さんに相談した。
「そりゃいいわ。きっとお喜びなさるわ。」
三人は一時間ばかりして、大きな籠に一杯三ツ葉を摘んだ。
寺の縁側では、お孝さんのおばあさんと父とがお茶をのんでいた。
「今日は。」
私はあいさつをした。おばあさんもあいさつをした。
「これをね。みんなして摘みましたの。で持って来ました。」
「どうもありがとう。たいへんよい三ツ葉ですね。」と父が言った。おばあさんも褒めた。
私達は縁側で休んだ。
おばあさんが、
「御姉弟ですね。たいへんよく似ていらっしゃる。」と言った。父は、
「そうです。」と言った。
私は姉と顔を見合せて微笑した。実際は私は姉とは似ていなかった。別別な母をもっている二人は、似ている道理はなかった。私はこんなとき、いつも人知れず寂しい心になるのであった。