Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かいていごじょうほう
改訂御定法
山本 周五郎
Lesen Sie 改訂御定法 (かいていごじょうほう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.422 Zeichen · 58 Bildschirme
たぶんここだろうと思って、表から案内なしにまわって来たのだという。なにか用かときいたら、佳奈と祝言する日をきめてくれと答えた。
「祝言の日どりだって」直衛はちょっと眼をみはった、「それで朝のこんな時刻にやって来たのか」
「それだけでもないんだ」
「はっきりしてくれ」直衛は宗兵衛の眼をみつめた、「――どうしたんだ」
宗兵衛は眼をそらし、下唇を強く噛んだ。直衛は黙って、なおその眼で宗兵衛の眼を追った。宗兵衛はいちど大股に井戸端からはなれ、すぐに戻って来て急に眼をあげた。
「勝手なことを云うようだが」と宗兵衛が云った、「組み太刀を一と手頼めないだろうか」
直衛は彼の表情を見まもってから、「いいだろう」と云って家士を呼び、刀を持って来るようにと命じた。そのあいだに直衛は、宗兵衛の右手を見て、朱墨が付いているぞといい、それから表情をひき緊めた。
「おい、遠廻りはよせ」と直衛は云った、「組み太刀をしたくて来たんじゃないだろう、祝言の日どりでもない、肝心な用はほかにある筈だ、そうじゃないのか」
宗兵衛はあいまいに片手を振り、空を見あげた。家士が刀を持って来、直衛はそれを左手に受取ったまま、宗兵衛の顔を見まもっていた。