Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.353 Zeichen · 371 Bildschirme
「お召しでございましたか」
茂助が手をつくと、うしろの小姓も、それを倣って、不器用に手をつかえた。
虎之助より年もずっと上だし、身なりも大きいが、その少年も見るからに、まだ土臭い田舎出の芋の子みたいな顔していた。色の黒いところに疱瘡の痕があって、かなつぼ眼の鼻大という不縹緻者であった。
「市松に、よい友達が来た。ひきあわせて遣わすから、これへ出て、虎之助と並ぶがよい」
藤吉郎がいうと、市松は羞恥んで、眼ばかりぎょろぎょろさせていた。小姓組の腕白を十人ばかり預かって、兄分格となっている堀尾茂助が、小声で、
「殿さまの前へ進んで、あの子のわきに坐ればよいのだ……」
と、市松に教える。
市松は、虎之助のわきへ来て坐ったが、横目で、芋の子が芋の子をじろじろ見ていた。
「叔母御。――この腕白をご存じじゃろが。これは、二寺の宿で、桶屋などしていた遠縁の新左衛門が小伜で、市松という童だが」
「まあ――」
おえつは、遠くから見まもって、さも驚いたように、
「ではそのお子が、新左衛門様のお伜でございましたか。良人が亡くなった時、手をひいておくやみに来られましたが……。あの子がまあ、いつの間に」