Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme
「いや其許が、それ程までに光秀を信じて下さるなら、信長公へたいしては、光秀かならず一身を賭しても、八上城の旧領安堵のことと御家門諸臣の永続は、おうけあいいたし申す。誓って、御名誉をも傷つけはいたさぬ」
光秀もまた、それに対して、力をこめて云った。
宴が終る。
終ってまた、会談に入る。
和議はここに成った。剛愎な波多野秀治は、
「おまかせすると決めたからは、すべてを貴所に御一任する」
と、むすんだ。
「では、このままの休戦状態を、長く滞らせておいては、兵と兵のあいだに、勝手な事端をおこさぬ限りもない。ここからすぐ御同伴申すゆえ、安土へ参って、信長公に直接お会いなされては如何」
光秀のすすめに、
「異存はござらぬ」
と、秀治はこうなると飽くまでさっぱりしていた。
城中へも、使いが行く。
寄手の陣へも、
(和談成立、数日休戦)
の趣を、光秀から伝令をもって、諸所の攻口へ伝えしめる。
かくて、午まえからの会談は、半日にして一決していた。また夕餉時となったので、夜食は光秀の饗応として、陣中から酒肴すべてを取り寄せ、こんどは精進料理に限らない晩餐となった。
秀治も、家臣一同も、すっかり心をゆるしたものか、午よりはよく過した。