Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme
小さいではないか」
信長がいうと、秀吉は、しばらく黙っていたが、
「そうとも思いませぬ」
と、答えた。
そして、さっきからとんでもない所を見まわして、日本をさがしていた海外的な知識の浅さを、ここで取り返そうとする面目を以て云った。
「おそれながら、わが君も、お体といっては、五尺二、三寸。お肉は薄く、決して大男ではありません。然るに、世には六尺豊かの大男と称する者、たくさんおりますが、あながちそれをもって、大なる人物とは思えませぬ。故に、絵に描いた国の広さや、小ささには秀吉決して驚きませんが、ただこれをみていると、頻りに、嘆じられるものが痞みあげて来ます。――思わず、ああと嘆きたくなります」
「最前から、しきりに感に打たれておる容子だが、そちらしくもないぞ、何をさようにかなしむのか」
「桶狭間の御合戦のみぎり……またその後も折々、わが君がよくお口にあそばす小歌の一節を思い出しまして」
「はて、妙なことを、そちはかような折に思い出すな。――人生五十年……あの歌か」
「左様でございます。この世界の広大を、この生命のあるうちに見尽すには、五十年では足りそうもありませぬ。