Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にほんだっしゅつき

日本脱出記

大杉 栄

Lesen Sie 日本脱出記 (にほんだっしゅつき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.254 Zeichen · 151 Bildschirme

Aozora Bunko

五

五

その翌日、すなわち三日の朝には、十五、六人の仲間? と一緒に、大きな囚人馬車二台でラ・サンテ監獄に送られた。

ラ・サンテ監獄は、未決監であるとともに、また有名な政治監なのだ。僕がまだ途中の船の中にいた頃に、どこでだったか忘れたが、フランスからの無線電信で、首領カシエンを始め十幾名の共産党員がそこにおし籠められたことを知った。それもまだいる筈だった。また、僕がフランスに来てからも、その以前からいる幾名かとともに、十数名の無政府主義者がそこにはいっていた。

煙草とマッチとはやはりまた持ってはいらした。そして日本だと、星形の建物のまん中のいわゆる六道の辻から布団をかつがして行くのだが、ここではいずれも薄ぎたない寝まきのシャツらしいのと手拭らしいのとを持たして行く。

僕は監獄のひやかしのような気になって、広い廊下の右や左をうろうろ眺めながら、看守をあとにして歩いて行った。

僕の室は第十監第二十房という地並みの大きな独房だった。二間四方だから、ちょうど、八畳敷だ。それに窓が大きくて明るい。下の幅が五尺ぐらいで、それが三尺ぐらい上までそのままで進んで、その上がさらに二尺ぐらい半円形に高くなっている。