Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
小さな瓶や、大きな瓶もすぐ出来上るのを見ていたが、暑さと苦しそうなのが、この見物とは反対に、こしらえている小僧さんたちにすまなく思わせた。
表通りには鉄道馬車の線路のある日本の中央の幹線道路でありながら、牢獄のあった時代からはかなり過ぎているのに、人通りがなくて、道巾の広い通りには野道のように草が生えていた。ガラス工場などは板屋根だからよけいに草が茂っていたが、瓦葺の屋根にも青々とした草が黄色い花をつけていた。
藤木氏がチンコッきりをしていたのもその近所だった。はじめ私が発見した時、私は藤木氏なんぞ目にも入れなかった。忙しなく煙草の葉を揃える人の手元や、ジャキジャキと煙草の葉を刻んでいる職人の手許を夢中になって眺めていた。
その日の夕方、いつものように来て、藤木さんは母に呟していた。
「今日ってきょうは弱ったのなんのって、汗が出たね。だんまりはいいがね、いつまでもいつまでも立って見ているのだからね。こっちのほうがなにか言わなくちゃならない気がして――」
だが真から心配そうにもいった。
「あんな道草していて、稽古にほんとにゆくのかしら?」
その翌日あたしは、藤木さんのチンコッきりを立って見ていてはいけないと誡められた。