Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
旧聞日本橋
(それは四つ五歳のころのことだが――)私は父が傍見をしながら猪口を口にはこんで、このわたが咽喉につかえたのを見てから、いつも鋏をもって座っていた。
父は私を友達のように、とんでもない場所へまで連れてゆく。薬研堀のおめかけさんのところへ連れていったまま、自分は用達しに出てしまうので、私は二、三日して送りかえされる。ついて来た老婢が、なにかと告口をするのに、私は何も言わないので母に大層折檻されたりした。
またある時は吉原へ連れてゆく。桜の仲之町の道中も、仁和加も見た。金屏風を後にして、アカデミックな椅子に、洋装の花魁や、芝居で見るような太夫は厚いふきを重ねて、椅子の上に座り前に立派な広帯を垂らしているのを見た。せまい道巾のところへいったら、小さな店に、さびしげにいた黒い白粉をつけたようなお女郎が「おちゃびんだ」とどなって、煙管を畳に投げつけたので、私はびっくりして、格子にぶるさがっていた手をはずしてベソをかいた。ある時は芝居につれていった。よわむしな私は芝居がこわくて、大きらいだったのに連れていっては失敗していた。新富座に時の大名優九世市川団十郎が「渡辺崋山」