Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあんよめもんどう
明暗嫁問答
山本 周五郎
Lesen Sie 明暗嫁問答 (めいあんよめもんどう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.984 Zeichen · 43 Bildschirme
お笛はそれを縋りつくように見あげていたが、やがて「申上げます」としずかに口を切った。
「どのようなことがあっても、こればかりは口外にすまいと思っていたのですが、女が一生に一度の大事。ほかに証の立てようがございませんので、お恥かしゅうございますけれど申上げます。わたくし、直二郎さまとは末の約束までとり交わしました、それから半年あまりになりますけれど、唯のいちども閨をともにしたことがございません、未来を云い交わした直二郎さまとさえ、潔白でございますのは、わたくしの体にとのがたと肌を触れることのできない病気があるからでございます」
お笛がそこまで云うと、長吉はせせら笑ってなにか口を出そうとした、お笛はそれを遮ぎるようにこう云った。「それは十四の冬からでございますが、左の乳房の下に腫物ができました。初めは小さかったのですが半年あまりするうちに大きくなり、今ではちょうど赤児の頭ほどございます、ずいぶんお医者にも療治をして貰いましたが少しも験がなく、この春さきでございましたか、御藩医の大橋準曹さまに診て頂きましたところ、腫物は胎瘡とか申しまして、二十二歳までは治らないというお診立てでございました、膏薬を塗り綿で押え、晒し木綿を一丈も巻きますので、人さまには匂いませぬが、自分ではこうしていましてもむかつく