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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

た。裏店の割には家のなかが小綺麗に片付いているのが半七の眼をひいた。

「あの、早速でございますが、こちらの良次郎さんは唯今どちらへおいででしょうか」

「はい」と、母らしい女は針の手をやめて見返った。「おまえさんはどちらからお出でになりました」

「霊岸島からまいりました」と、半七はすぐ答えた。

「霊岸島から……」と、女は半七の顔をじっと眺めていたが、やがて起って入口へ出て来た。「じゃあ、三島のお店からですか」

「左様でございます」

云い切らないうちに、女は框から片足おろして、いきなり彼の袖をつかんだ。

「それはこっちで訊きたいんです、伜はどこに居ります。良次郎はどこにいます」

逆捻じを食って少しあわてた半七は、わざと仰山らしく驚いてみせた。

「おかみさん、飛んでもねえことを……。ここの家で知らないで、誰が知っているもんですか」

「いいえ、そうは云わせません。店で良次郎をどこへか隠しているんです。わたしはちゃんと知っています。お嬢さんと駈け落ちをしたなんて、嘘です、嘘に相違ありません。良次郎は御主人の娘をそそのかして淫奔をするような、そんな不心得な人間じゃありません。