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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

それからだんだん話して見ると、この老人は光井金之助という若い鷹匠に対してよほどの好意をもっているらしく、しきりに彼の出世を祈るような口ぶりであった。由来、鷹匠と餌取りとは密接の関係をもっている職務でありながら、その折り合いがどうもよくないもので、餌取りに褒められる鷹匠はあまり多くない。その餌取りの老人がしきりに金之助を褒める以上、双方のあいだに特別の親しみがあるらしく察せられたので、半七はむしろこの老人を語らって自分の味方に引き入れようかとも考え付いた。

「おまえさんはけさ早くに千駄木をお出かけになりましたかえ」

「六ツ半頃に出ました」と、鳥さしの老人は答えた。

「それじゃあ光井さんのことをなんにも御存知ないんですか」と、半七は小声で云った。

「光井さんがどうかしましたか」

「これはここだけのお話ですが、光井さんはけさお鷹を逃がしたので……」

老人の顔色は俄かに変った。

「それはどこで逃がしたのです」

「品川の丸屋という家の二階で……」

「丸屋で……」と、老人はいよいよ其の顔をしかめた。

鷹を逃がした前後の事情を聞かされて、老人は太息をついていた。かれは殆ど途方に暮れたように其の首をうなだれたまま、しばらくは何にも云わなかった。