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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

「村では評判の容貌好しで、おとなしい孝行者でしたが、十五夜の晩に芒を取りに出たばっかりに、あんなことになってしまって……」

「十五夜は朝から判り切っているのに、日が暮れてから芒を取りに出るということもねえじゃねえか」と、長次郎はあざわらうように云った。「あの娘は幾つだったね」

「十九の厄年です」

「十九といえばもう子供じゃあねえ。お月さまの顔を拝んでから芒を取りに行くほどうっかりしてもいねえ筈だ。親孝行でも、おとなしくても、十九といえば娘盛りだ。おまけに評判の容貌好しというんだから、傍が打っちゃって置かねえだろう。あの娘が死んだのは、なんでもほかに訳があるんだと世間じゃあ専ら噂しているが、おかみさんは知らねえのかね」

「親分さんもそんな事をお聞き込みでしたか」と、女房は相手の顔をじっと見つめた。

「世間の口に戸は閉てられねえ。粗相で死んだのか、身を投げたのか、自然に人が知っているのさ。高巌寺でもそんなことを云っていたっけ」

「高巌寺で……。和尚様ですか、銀蔵さんですか」

「まあ、誰でもいい」と、長次郎はやはり笑っていた。「ねえ、おかみさんも知っているんだろう」