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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

その上に、兄の娘を十五の春から十九の秋まで無給金同様に追い使って、挙げ句の果てに殺してしまって、老後の兄を路頭に迷わせる。おれももう堪忍袋の緒が切れた。おととしは女房に死なれ、ことしは娘に死なれ、自分ひとり生き残ったところでなんの楽しみもねえ。命はいつでも投げ出す覚悟だ」

次兵衛を殺して自分も死ぬといったような、一種の威嚇である。よもやとは思うものの、仲裁人らもなんだか薄気味悪くなって、そのままに手を引くことも出来なくなった。こうして、同じ押し問答を幾日も送るうちに、九月も十日を過ぎて、ここに又一つの騒ぎがおこった。関口屋の裏長屋に住む笊屋六兵衛の女房が頓死したのである。

まだ宵のことで、亭主の六兵衛は不在であった。女房が突然にきゃっと悲鳴をあげたので、隣りの甚蔵夫婦が駈けつけると、かれは台所に倒れていた。早速に医者を呼んで来たが、これも病症がよく判らない。やはり蝮にでも咬まれたのであろうと云うのである。笊屋の女房は手当ての効もなくて、明くる朝死んでしまった。それに就いて又いろいろの噂が立った。

「関口屋の蛇が長屋へ這い込んだのだ」

「いや、年さんの幽霊が出たのだ」