Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「親分、済みません。おおしくじりだ。まあ、堪忍しておくんなせえ」
きのうの日暮れ方に源次を帰して、彼は百人町の菩提寺にひと晩泊めて貰った。しかもその夜のうちに、眼と鼻のあいだで、又もや一つの椿事が出来したと云うのである。
「どうした」と、半七は訊いた。「また斬られた奴があるのか」
「その通り……。場所も同じ羅生門横町に、唐人飴の片腕がまた落ちていました」
「そうか」と、半七はにやりと笑った。「それからどうした」
「やっぱり唐人の筒袖のままです。なんぼ羅生門横町でも、三日と経たねえうちに二度も腕を斬られたのだから、近所は大騒ぎ、わっしも面くらいましたよ」
「腕は前のと同じようか」
「違います。前のは生っ白い腕でしたが、今度のは色の黒い、頑丈な腕です。前のは若い奴でしたが、今度のはどうしても三十以上、四十ぐらいの奴じゃあねえかと思われます。なにしろ泊まり込みで網を張っていながら、こんな事になってしまって、なんと叱られても一言もありません。庄太が一生の不覚、あやまりました」
彼はしきりに恐縮していた。
「今さら叱っても後の祭りだ。その罪ほろぼしに身を入れて働け」と、半七は苦笑いした。