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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

「おめえは今そこの番人となんの内証ばなしをしていたのだ。お馴染かえ」

「ええ、少し用があって……。これで三度も足を運ぶんですけれど……」

「そんなに逢いてえ人があるのか」と、半七は笑った。「もっともひと口に茶袋とも云えねえ。あの中にもなかなか粋な兄いがまじっているからな」

「あら、御冗談を……。そんなのじゃあ無いんですよ。おかみさんにゃあ叱られるし、ほんとうに困ってしまうんですよ」と、お房は顔をしかめた。

「ははあ、勘定取りかえ。あんまりいい役じゃあねえな」

「いい役にも、悪い役にも、まったく困るんですよ」と、お房は繰り返して愚痴らしく云った。

この正月のはじめに、馴染の歩兵が四人連れで藤屋へ飲みに来たが、帰る時になって勘定を貸してくれと云う。そのときに座敷を受け持っていたのは女中のお房で、何分にも相手は歩兵であり、春早々から乱暴などを働かれても困る。殊にいずれも馴染の顔であるから、お房も無下にことわり兼ねた。その勘定をあしかけ三月の今になっても払ってくれないと云うのである。

「おめえの一存で貸したのかえ」と、半七は訊いた。

「帳場へ行っておかみさんに話すと、おまえ大丈夫かえと云うんです。