Japanische Klassiker mit Furigana
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かっぱ
河童
Lesen Sie 河童 (かっぱ) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.576 Zeichen · 75 Bildschirme
七
しかしその効力もしれたものですね。なぜと言ってごらんなさい。官吏同志でも雌の河童は雄の河童を追いかけますからね。」
「じゃあなたのように暮らしているのは一番幸福なわけですね。」
するとマッグは椅子を離れ、僕の両手を握ったまま、ため息といっしょにこう言いました。
「あなたは我々河童ではありませんから、おわかりにならないのももっともです。しかしわたしもどうかすると、あの恐ろしい雌の河童に追いかけられたい気も起こるのですよ。」
七
僕はまた詩人のトックとたびたび音楽会へも出かけました。が、いまだに忘れられないのは三度目に聴きにいった音楽会のことです。もっとも会場の容子などはあまり日本と変わっていません。やはりだんだんせり上がった席に雌雄の河童が三四百匹、いずれもプログラムを手にしながら、一心に耳を澄ませているのです。僕はこの三度目の音楽会の時にはトックやトックの雌の河童のほかにも哲学者のマッグといっしょになり、一番前の席にすわっていました。するとセロの独奏が終わった後、妙に目の細い河童が一匹、無造作に譜本を抱えたまま、壇の上へ上がってきました。この河童はプログラムの教えるとおり、名高いクラバックという作曲家です。