Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

第十二回 いすかの嘴

ナニ我だッて男子だ、心渝のした者に未練は残らん。断然手を切ッてしまッて、今度こそは思い切ッて非常な事をして、非常な豪胆を示して、本田を拉しいで、そしてお勢にも……お勢にも後悔さして、そして……そして……そして……」

ト思いながら二階を降りた。

が此処が妙で、観菊行の時同感せぬお勢の心を疑ッたにも拘らず、その夜帰宅してからのお勢の挙動を怪んだのにも拘らず、また昨日の高笑い昨夜のしだらを今以て面白からず思ッているにも拘らず、文三は内心の内心では尚おまだお勢に於て心変りするなどと云うそんな水臭い事は無いと信じていた。尚おまだ相談を懸ければ文三の思う通りな事を云って、文三を励ますに相違ないと信じていた。こう信ずる理由が有るからこう信じていたのでは無くて、こう信じたいからこう信じていたので。

第十二回 いすかの嘴

文三が二階を降りて、ソットお勢の部屋の障子を開けるその途端に、今まで机に頼杖をついて何事か物思いをしていたお勢が、吃驚した面相をして些し飛上ッて居住居を直おした。顔に手の痕の赤く残ッている所を観ると、久しく頬杖をついていたものと見える。

「お邪魔じゃ有りませんか」