Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
シカシ人足の留まるは衣裳附よりは寧ろその態度で、髪も例の束髪ながら何とか結びとかいう手のこんだ束ね方で、大形の薔薇の花挿頭を挿し、本化粧は自然に背くとか云ッて薄化粧の清楚な作り、風格神共に優美で。
「色だ、ナニ夫婦サ」と法界悋気の岡焼連が目引袖引取々に評判するを漏聞く毎に、昇は得々として機嫌顔、これ見よがしに母子の者を其処茲処と植木屋を引廻わしながらも片時と黙してはいない。人の傍聞するにも関わず例の無駄口をのべつに並べ立てた。
お勢も今日は取分け気の晴れた面相で、宛然籠を出た小鳥の如くに、言葉は勿論歩風身体のこなしにまで何処ともなく活々としたところが有ッて冴が見える。昇の無駄を聞ては可笑しがッて絶えず笑うが、それもそうで、強ち昇の言事が可笑しいからではなく、黙ッていても自然と可笑しいからそれで笑うようで。
お政は菊細工には甚だ冷淡なもので、唯「綺麗だことネー」ト云ッてツラリと見亘すのみ。さして眼を注める様子もないが、その代りお勢と同年配頃の娘に逢えば、叮嚀にその顔貌風姿を研窮する。まず最初に容貌を視て、次に衣服を視て、帯を視て爪端を視て、行過ぎてからズーと後姿を一瞥して、また帯を視て髪を視て、その跡でチョイとお勢を横目で視て、そして澄ましてしまう。