Japanische Klassiker mit Furigana
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こぞうのゆめ
潤一郎ラビリンスV――少年の王国
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 潤一郎ラビリンスV――少年の王国 (こぞうのゆめ) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.989 Zeichen · 144 Bildschirme
「うん、うん」
と、啓太郎は頤で頷いてます/\激しく泣き続けて居た。
とう/\其の晩、一と晩中かゝって、啓太郎を宥め賺して吟味した末に、貝島は其の札の由来を委しく調べ上げる事が出来た。其処には彼が豫測した通りの、沼倉と云う少年の勢力発展の結果が、驚くべき事件となって伏在して居たのであった。―――
啓太郎の談話から想像すると、貝島が我ながら老練な処置だと思って己惚れて居た餓鬼大将操縦策は、半ば成功したにも拘らず、いつの間にか其の弊害も多くなって居るらしかった。一度教師から案外な賞讃と激励の辞を聞かされた沼倉は、大いに感奮すると同時に一層図に乗って活躍し出した。彼は第一に、同級生の人名簿を作って、毎日生徒たちの言動を観察しては、彼独特の標準の下に一々厳重な操行点を附けて行った。出席、缺席、遅刻、早帰り、―――そう云う事柄をも、先生が行うのと同じような権威を以て、一々帳面へ書き留めた事は云う迄もない。のみならず、缺席者には缺席の理由を届けさせた上、別に秘密探偵を放って、果して其の理由が真実かどうかを調べさせた。道草を喰って授業に遅れたり、仮病を使って休んだりする者は直きに探偵の為めに證拠を掴まれるから、好い加減な※(「言+墟のつくり」