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Japanische Klassiker mit Furigana

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こぶ

犬田卯短編集 一

犬田 卯

Lesen Sie 犬田卯短編集 一 (こぶ) von 犬田 卯 (いぬたしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.259 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「田か――田なんか俺ら植えねえつもりだ。今年は、はア、草っ葉に一任と決めた。」

「でも、それでは『増産』という政府の命令にふれべえ。」

「仕方ねえな。これ……」

「少し位なら、俺、都合つけるぜ。実はこないだからその方で、こうして歩いてるんだ。俺のような始末の悪いとんぴくれんでも、これで非常時となりゃ、いくらかまさか国家のお役に立たなくちゃア、なア。」

そう言って塚屋は、悠々とポケットから巻煙草などをつまみ出し、一本どうだ、とばかり黙って浩平の眼の前へ袋ごと突き出した。

浩平は「暁」を一本つまみ、

「やみやって国家のためもあんめえ。」

ははあ……と哄笑した。

「やみなもんか。公定で俺らやるんだ。」

「だって君、公定の配給肥料は産組でしか……」

「それはこの村での話、政府の方針としては産組に半々位に分けて配給させる方針でやっているんだぜ。」

「そうかな。……それはまア、どうでもいいが、早いとこ、何があるんだか、化成か魚糟か大豆か……」

「化成は切れっちまったが、魚糟配合があるんだ。」

「それは……山十か。誰が一体、持っているんだ。」

「君、そんなことはどうでもいい。俺と君との間の商取引だねえか。