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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme

Aozora Bunko

感謝したいような心持ちが、民弥の心へ涌いて来た。

なお二人はもたれ合っていた。

部屋が密閉されているからか、だんだん息が苦しくなって来た。

そこで梶子は立ち上がり、鉄扉の方へ歩いて行き、扉をすこし開けようとした。

だが扉は開かなかった。

(おや)

と思いながら力強く、梶子は扉を引いてみた。

二人によって開けられて、その二人を部屋の中へ入れて、その後から自然と閉じた、この頑丈そのもののような鉄扉は、二人を永久にこの部屋から出さず、この部屋に散在している骸骨の身の上――それに成れよと云っているかのように、微動さえもしなかった。

「松浦様!」

と不安と恐怖とで、さすがの梶子も顫え声で呼んだ。

「来てください、扉があきません!」

すぐに、民弥も走って行き、梶子と一緒に力を合わせて、扉を引いたり押したりしたが、扉は微動さえしなかった。

「外からは楽々と開いた扉です、内から開かないという訳はない。どこかにカラクリがあるでしょう。扉をあけるカラクリが。……失望せずに探して見ましょう」

民弥はそう云って扉の周囲から、岩壁から岩床から探し廻った。

梶子も一緒に探し廻ったが、しかし梶子の探し方は、きわめて絶望的のものであった。