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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme

Aozora Bunko

梶子という女はこうなってみれば、もうこっちの歯など立たない。が菊女はたかが知れている。二人の女に懸想して、二人ながら手にはいらず、宝をさがしに××島へ行ったら、明暦義党の奴ばらに嚇され、追い返されたとあったひには、俺の運も末の末だ。せめて菊女でも手に入れて、思いを晴らさないでは鬱憤が晴れない)

そこで彼は破落戸を手なずけ、菊女誘拐にとりかかったのであった。

居酒屋はいよいよ陽気となり、辻斬りの話がとりかわされていた。

「ご藩士の方々が身なりを変え、われわれ町人の様子をしたり、浪人者のような様子までして、その辻斬りの悪党武士を、探し廻っておいでなさるそうだ」

こう云ったのは二十八、九の、眉の太い男であった。

「とするとあそこにおいでになる、頭巾をかむられたご浪人など、藩士の方ではあるまいかな」

と、口もとの締った二十四、五の職人風の男が云って、三十郎の方を顎でしゃくった。

(これはたまらぬ)

と三十郎は苦笑し、反対の方へ顔をそむけた。

「噂によると辻斬りの武士は、顔に大きな痣があるそうだ」

と段鼻を持った三十近い男が、少し声高にこう云って、三十郎の方へ視線を投げた。