Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ばんちょうさらやしき
番町皿屋敷
岡本 綺堂
Lesen Sie 番町皿屋敷 (ばんちょうさらやしき) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.494 Zeichen · 67 Bildschirme
四郎兵衛も負けずにいった。
「そんな嚇しを怖がって尻尾をまいて逃げるほどなら、白柄組が巣を組んでいる山の手へ登って来て、わざわざ喧嘩を売りゃあしねえ。こっちを溜池へ打ち込む前に、そっちが山王のくくり猿、お子供衆の御土産にならねえように覚悟をしなせえ」
相手に嘲られて、播磨はいよいよ急いた。
「われわれが頭と頼む水野殿に敵対して、とかくに無礼を働く幡随長兵衛、いつかは懲らしてくりょうと存じておったに、その子分というおのれ等がわざと喧嘩をいどむからは、もはや容赦は相成らぬ。望みの通りに青山播磨が直々に相手になってくるるわ」
「いい覚悟だ。お逃げなさるな」と、四郎兵衛は又あざ笑った。
「何を馬鹿な」
播磨はもう烈火のようになった。彼は床几を蹴倒すように飛び立って、刀の鯉口を切った。権次も権六も無そりの刀を抜いた。相手も猶予せずに抜き合せた。こうした喧嘩沙汰はこの時代に珍しくないとはいいながら、自分の店先で無遠慮に刃物を振り閃かされては迷惑である。さりとてそれを取鎮めるすべを知らない茶店の女は、唯うろうろしてその成行きを窺っていると、鋲金物を春の日にきらめかした一挺の女乗物が石段の下へ急がせて来た。