Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 白髪鬼 (はくはつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.046 Zeichen · 224 Bildschirme
俺が所刑されたら、あとを弔ってくれよ」
と、やっぱり日本語で独言の様に呟いた。
わしは益々気味が悪くなった。賊はわしが彼の財宝を盗みとったことを知っているのかも知れない。それで、こんないやみを云っているのかも知れない。
だが待てよ。彼の口ぶりでは、どうやらわしを手下の一人と思い込んでいるらしいぞ。でなくて、あとを弔ってくれなんて頼む筈がない。日本語で話しかけたのは、海賊のことだから、部下の内にも、日本語に通じているものが多く、わしにもそれが分ると思って、警官や群集の手前、他国の言葉を使ったものに相違ない。
とすると、このわしの変装姿に、何か彼等一味のものと見誤る特徴でもあるのだろうか。わしは思わず、自分の服装を見廻した。そして、忽ち思い当る所があった。
真珠だ。わしのネクタイ・ピンについている稀代の大真珠だ。
それは、わしが例の墓穴の棺の中から持出して来て、当地でピンに作らせたもので、茄子型をしたすばらしい大真珠であったが、その辺の宝石商などは滅多に持合せていない逸品で、光沢といい形状と云い、一目見たら忘れられない様な宝石であったから、朱凌谿はこれを見て、早くも彼の盗み貯めた品であることを悟り、それを身につけているからには、わしは彼の手下の一人に違いないと信じ込んでしまったのだ。