Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ

省線電車の射撃手

海野 十三

Lesen Sie 省線電車の射撃手 (しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.355 Zeichen · 45 Bildschirme

Aozora Bunko

それを取上げてペラペラと頁をめくってみると、半頃に頁を折ってあるところがあった。そこを開けると、白い小布が栞のように挿まっていて、矢印が書いてある。矢印の示すところには赤鉛筆で、傍線のついている記事があった。表題は、「無線と雑音の研究」とあり、「大磯HS生」という人が書いているのだった。大江山警部にとって、無線の記事は一向ありがたくなかった。彼は雑誌を抛りだそうと思ったが、「雑音」という文字が、電車の騒音と関係がありはしまいかと思って、兎に角、ぽつりぽつりと読みはじめた。直ぐに彼は、見当ちがいだったことに気がついたけれども、その記事は、思ったよりも平易である上に、その内容は大江山警部の注意を喚起するのに充分だった。

「無線と雑音の研究」を思いたったHS生は、東海道線大磯駅から程とおからぬ山手に住んでいる人だった。彼の家にはラジオ受信機があったが、ラジオを聴いていると、それが聴きとれないほどのガリガリッという大きな雑音が、一日にうちに数十回入ってくるのだった。彼はラジオに雑音の起る時刻を測ってみたところ、それは毎日きまった時刻にガリガリッと鳴ることを発見した。