Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

「お春どん、あんたは日光見物までさしてもろて、ええことしたけど、あたしは東京と云う所、ちょっともええことあれへんなんだ。やっぱり自分の家が一番やわ」

と、お春を掴まえて云ったりした。

妙子は夏じゅう休んでいた製作の仕事を、この間から始めようと思いながら、留守中は外出することを控えていたのであると云って、幸子が帰った明くる日から夙川へ通い出した。洋裁学院の方はまだいつ始まるか分らず、山村の師匠もああ云うことになってしまって、さしあたり製作より外に仕事がないので、こう云う機会にかねてから考えていた仏蘭西語の稽古をしようかと思うのだけれども、―――などとも云ったが、それならマダム塚本に来て貰おう、あたしも雪子ちゃんが止めてから止めているけれど、こいさんが始めるなら始めてもよい、と幸子が云うと、うちは初歩から習うのだから一緒では工合が悪い、それに仏蘭西人は月謝が高いから、と云って笑った。板倉は一度、妙子の不在の時に立ち寄って、御寮人様がお帰りになったので御挨拶に伺いましたと、テラスで二三十分幸子の相手をし、台所へ廻ってお春に日光の話を聞いて帰ったきりであった。