Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme

Aozora Bunko

を確かめて戴きたい。なお、彼女が陰気な性質ではないかと云う御懸念については、先日もちょっと申上げたように決してそうではないのであるから、その御心配も御無用になされたい。敢て申上げることを許して戴くならば、小生は、彼女なら貴下の夫人となっても御期待に背くようなことはあるまいと存ずる。少くとも、貴下のお嬢様を幸福にして上げることが出来ることだけは、間違いないと思う。小生は、身内の者のことをこんな風に書くことが、却って貴下に御不快を与えはしないかを恐れるものであるが、これも畢竟は彼女を娶って戴きたいと願う余りなのである。重ねて云うが斯様な型破りの手紙を差上げる失礼を幾重にもお海容下されたい。―――と、貞之助はそう云う意味を、特に意を用いて鄭重な候文で書いた。彼は学生時代から作文には自信があるので、書きにくい文体で委曲を悉すように書き上げることはさほどむずかしいとも思わなかったが、書き過ぎると逆効果になる恐れがあるので、押し付けがましく聞えないように、かと云って遠慮し過ぎないように、程々に書くのに骨が折れた。そして、一度は文句が強過ぎるような気がして書き直し、二度目には弱過ぎるような気がして又書き直し、漸く三度目に書いたものを投函したが、出してしまうと、出さない方がよかったのではないかと、直ぐ後悔する気になった