Japanische Klassiker mit Furigana
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たんでき
耽溺
岩野 泡鳴
Lesen Sie 耽溺 (たんでき) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.597 Zeichen · 110 Bildschirme
と、念を押した。
「それはもちろんのことです」主人はちょっとにこついて見せたが、また持ち前のしがみッ面に返って、「青木があの時揃えて出してしまえばよかったに、なア」と、お貞の方をふり向いた。
「あいつがしみッたれだから、さ」お貞は煙管をはたいた。
「一杯飲もうか?」もう分ったろうと思ったから、僕は、吉弥を促がし、二階へあがった。
「泣いたんでびッくりしたでしょう?」吉弥は僕と相向って坐った時にこう言った。
「なアに」僕は吉弥の誇張的な態度をわざとらしく思っていたので、澄まして答えた。「お前の目玉に水ッ気が少しもなかったよ」
硯と巻き紙とを呼んで、僕は飲みながら、先輩の某氏に当てて、金の工面を頼む手紙を書いた。その手紙には、一芸者があって、年は二十七――顔立ちは良くないし、三味線もうまくないが、踊りが得意(これは吉弥の言った通りを信じて言うのだ)――普通の婦人とは違って丈がずッと高く――目と口とが大きいので、仕込みさえすれば、女優として申し分のない女だ。かつ、その子供が一人ある、また妹がある。それらを引き入れることが出来る望みがある。失敗はあらかじめ覚悟の上でつれて帰りたいから、それに必要な百五十円ばかりを一時立て換えてもらいたいと頼んだ。