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Japanische Klassiker mit Furigana

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おに

聴雨・蛍 織田作之助短篇集

織田 作之助

Lesen Sie 聴雨・蛍 織田作之助短篇集 (おに) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.483 Zeichen · 41 Bildschirme

Aozora Bunko

、その方でのベテランになってしまい、戦争中便乗したわけでもなく、また俗受けをねらう流行作家になったわけでもないのに、仕事の量は流行作家以上に多かった。空襲がはげしくなって雑誌が出なくなっても、彼は少しも閑にならず、シナリオやラジオドラマや脚本の執筆に追われて、忙しい想いをしていた。

そんなにまで、いろいろと仕事に手を出すのは、単なる仕事好きとだけ考えられなかった。やはり金ではないかと私は思った。聴く所によると、彼はシナリオ料や脚本料など相当な高額を要求し、払いがおくれると矢のような催促をするそうである。おまけにそんな仕事の使いに来る人にも平気でおごらせたりしているらしい。だから、人々は辻は汚ない、けちけちと溜めている、もう十万円も溜めたろうと言っていた。あんなに若いのに金を溜めてどうするのだろう、ボロ家に住んでみすぼらしい服装をして、せっせと溜めてやがる、と軽蔑されていた。

ところが、その彼がある空襲のはげしい日、私に高利貸を紹介してくれという。

「高利貸に投資するつもりか」私は皮肉った。

「莫迦をいえ。金を借りるんだ」

「家でも買う金が足りないのか」