Japanische Klassiker mit Furigana
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たいない
胎内
三好 十郎
Lesen Sie 胎内 (たいない) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.766 Zeichen · 136 Bildschirme
一
一
暗い。
右手の奥のほうに一ヵ所かすかに明るいところがある。
遠くでかみなりが鳴っている。雨もふっているらしい。それらの音が、ここにこもって、低い反響をおこしている。
…………………
ながいことたってから、かすかに明るいへんの、さらに奥のあたりで人のケハイと足音。それから、にぶいドシンという音がする。その方から、とぎれとぎれの人声。
男の声 うんと!……(イキンでいる)ちきしょう! この……!
女の声 どうするの? え?……どうなさるのよ?
男の声 うん、いや……(ドシンと音)こうして、しまるはずなんだ。ここんとこを、こうすれば……
女の声 だって、しめたりしないでも、いいじゃないの。
男の声 ふん。……この、ワクやなんかが、すこし腐っちまった、ふん。……(またドシンという音)
(声がフッととだえる……間)
男の声 (足音が近づいて、不意に間ぢかなところで)ここだここだ。
女の声 どこよ?……どうすんの、そんな奥の方へ入ってって? (言いながら近づいてくる。その足音)なんにも見えやしないわ。
男の声 あちこち、掘りちらしてあるからなあ、ウッカリすると、まちがえる。
女の声 ちょいとライタアつけてよ。