Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たいない
胎内
三好 十郎
Lesen Sie 胎内 (たいない) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.766 Zeichen · 136 Bildschirme
佐山 だって、そこで聞えるもんなら、ここでも聞えるわけだ。
花岡 (佐山の言葉など耳に入れない)ハハ、助かった! 助かった助かった! ヒヒ! ウワーア! (叫んで、飛び起きて、いきなり狂ったように両手を打ち振って、そのへんを飛んだり跳ねたり、キリキリまいをする。それがしかし、身体が衰えきっているために、ヒョロヒョロ、フラフラして、ちょうど死にかけた蚊トンボが夏の灯のまわりで飛びまわっているように見える。……村子はユックリ起きなおって、以前とは全くちがった、ユッタリと自信のある態度で、狂いまわる花岡を見て、ニンマリと微笑する。佐山だけが、まだ地面に耳を押しあてている。彼には、どんなに耳をすましても、音は聞えないらしい)
花岡 よしッ! よしッ! 頼むよ! 早くしてくれ! 早くしてくれよッ! (ヨロヨロと飛び跳ねながら、入口に通ずる暗い方へ消える)
村子 ホホ。……(落ちついて自足してキゲンの良い子供のような笑い)
佐山 ……(やっと地面から顔をあげて)いや……自分の心臓の音でも聞いたんじゃないかなあ?
村子 ホホ。……(笑いながら、佐山にうなずいて見せる。それは、是認のうなずきではなくて、あわれみと許容のうなずき。