Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たいない

胎内

三好 十郎

Lesen Sie 胎内 (たいない) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.766 Zeichen · 136 Bildschirme

Aozora Bunko

男の声 ふ……いやね、林の奥にでもおびきよせといて、黙らしちまうという手もあるがな。いま言った義理で手荒いことはいっさい封じられたようなもんでね。シャクだ、そいつが。

女の声 いいじゃないの、うっちゃっといて。ライタアちょいと……だいじょぶだったら。万が一あんたのいうように、つけて来てるんだったら、私たちがここに入ったのも見てるわけなんだから、同じわけじゃないの。第一、ここは入口のところから見るとカギの手になっているから、ライタアの火ぐらい見えやしないわ。

男の声 ……うむ――(いいながら、ふしょうぶしょうにポケットからライタアを出す気配。やがて、カチッカチッと音がして、二三度火花を出してから、ライタアに火をつける。その光で、はじめて二人の姿と穴の内部がおぼろげに見える。――男※(始め二重括弧、1-2-54)花岡金吾※(終わり二重括弧、1-2-55)は、したておろしの背広にうす色のスプリング・コートにソフト。からだつきこそガッシリした四十男だが、温厚な紳士風。ただ眼つきだけが、見るものの一つ一つに釘を打ちこむように鋭い。足もとに、ボストン・バッグと、手さげカバン。