Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たいない

胎内

三好 十郎

Lesen Sie 胎内 (たいない) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.766 Zeichen · 136 Bildschirme

Aozora Bunko

……だから、戦争はイヤだった。イヤだったけど、ああなって来れば、どうしようもないんだ。せめて、働いている連中のために、自分にできるだけのことをしよう――そんな気もち。……そうでしたよ。いっそ、徹底すりゃ、よかったんです。自分の気もちを、もっと突きつめて――もっとも、そうすりゃ、牢屋か殺されたか、――そいでも、行くべきだったんだ、そこまで。自分の考えを忠実に突きつめて行ってたら。……勇気がなかった、そいだけの。……そして、そのためですよ、今こんなふうになっちまったのが。ザマあねえ。自業自得で、誰をうらむこともないんだ。

村子 だって、復員したら、その会社に、どうして戻れない――?

佐山 あとかたもなく消えてなくなってるんだ。工場のあったところは草ぼうぼう、本社の建物はキャバレになってる。笑っちゃったなあ。

村子 ……まったく、この三四年、なにもかも変っちゃつた。

佐山 変ったなあ、いいんだ。……人が死んだのも、しかたがない。元も子も、みんななくして、乞食みたいに、四等国が八等国になったのも、それでいいんだ。もともと、そうだったんだろうから。やりきれないのは、どいつもこいつも、戦争したなあ俺じゃないといったツラしはじめた。