Japanische Klassiker mit Furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Lesen Sie 胚胎 (はいたい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.077 Zeichen · 55 Bildschirme
震える身をじかに床に御据なさって、「もう仲なおりの時が来たのじゃ」と王がお云いなされた時の御師様は――まるで登る朝日の様にお見えなさった。
けれ共斯うやって都から追われて仕舞っては、私はもう末に望はちっとも掛けられない気持がする。
第一の若僧 私なら一度ゆるした者を又諸侯にそそのかされて罪しようなどとは思わないだろうのに――。
そしてあべこべに都を走らなければならない様な事はすまいのに――
重苦しい沈黙がしばらくつづく。
老僧は時々白い寝床の裡をのぞき見する。
一つ腰掛に三人は別々な処に眼をやって違った事を考えて居る。
第一の若僧 又暮方になる。
そうすると村の人共はお祈りを戴くためにあんなに押寄せて来る。
あのきたない、さわがしい様な群をお師様はよくもまあ御こらえ遊ばす。
第二の若僧 お師様の御徳の高い証だもの。
第一の若僧 ほんとうにそうなら、お徳が高ければいやな事がふえる――
今より私は偉くなりたくない、云いたい事さえ云えなくなる――
舞台は又、沈黙にかえる。
第一の若僧は何か聞えなくつぶやきながら一直線に行ったり来たりする。
時々一方を見つめては眉をひそめて、手と手とをもみ合せる。