Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
「されば、そのものと近づきになったのは――」
露月は親しい片里の前で、先ず卯月の央ばごろ、池水碧くして緑あざやかなる不忍池畔でのめぐり合いを語り、それがえにしとなって、お互に訪問かわすようになり、どうにもしてこの絶世の美の化身を、未来永劫此の世に遺したさに、肖すがたを描こうと思いつき、到頭この一面の肖像をかいたことを話してきかせました。
そして言葉をついで言うには――
「そういう中にも呉羽之介が、おッつけ庵に見えるであろう、今日はこの絵すがたの仕上がる日なれば、あそびがてら出来ばえを見に来ると約束しているのじゃ」
「これはこの上ない歓びだ」
と、片里はほほえましく、
「わしにはどうも此の世の中に、こんなにあでやかな美少年が、生きていようとは思われぬ。若しこの者が、お身の言うように稀代の美男子なら、ぜひどうにもして、わしも近づきになりたいものだ」
と、言う折しも、中庭の、柴折戸があいて、だれかが飛び石づたいにはいって来ました。
その気配に、露月はそちらをながめやって――
「おお、呉羽之介どの――噂をすれば影とやら、只今もそなたの話をしていたところだ」
呉羽之介は縁端にて、しとやかに会釈しました。