Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
「――何という情けないことだろう――すべての人が老いるということは!」
呉羽之介は、思わず口に出して、こう言って吐息をつきました。
「それゆえ若かさを惜しめと申すのじゃ」
と、片里は少人の心持が、自分の思う方へと傾いてゆくのに益々よろこばされて、煽り立てるように言うのでした。
「如何にそなたが美くしいとて、その黒髪に霜が置き、玉の額に傷があらわれ、眼落ち凹み、歯がまばらになるならば、あの庭掃きとあまり変らずなるであろう――それまでがそなたのいのちじゃ」
呉羽之介は、熱い息を、炎を吐くように苦しげについて、じッと自分の絵すがたをみつめながら、わななくこえで申しました。
「羨しいはこの絵すがたじゃ。たとえ此の身が老いさらばう時が来ても描かれたすがたに、変りはないのだ――」
「変りはないのは死物ゆえじゃ」
と、片里はかたわらから訓しえるように、
「そなたは推移の悲哀があろうと、生々と暫しの間の若さと美くしさとを十分にたのしむことが出来るのじゃもの、何で死物が羨ましかろう。そなたの美くしさと若さとで、出来るかぎり此の世のよろこびを吸い貪ぼるなら、短かいいのちも歎かでよい。