Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はですがたまんねんわかしゅ

艶容万年若衆

三上 於菟吉

Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

やがて、衣ずれのひびきもしとやかに、縁側づたいに呉羽之介ははいって来ました。

「この程四五日おとずれも絶えていたが、どこぞ病気にもなりはせぬかと、ひそかに案じていたわけじゃ」

と、片里は客を招じ入れました。

呉羽之介は秋ぐさ模様の黒の大振袖の袖から、紅を存分こぼれさせて、あだめかしく会釈しながら

「御無沙汰申しましたゆえ、今日にも伺おうと考えておりましたところ、わざわざのお使、恐れ入りましてございます――露月先生にも、お久しいお目もじでございます。お旅立と承りながら、何かととりまぎれお留守お見舞もいたしませず、しかしお恙なくお戻りなされて、喜ばしゅう存じます」

露月は冷たい、しかし悩ましい眼で呉羽之介をながめて言うのでした。

「わしには何のかわりもないが、そなたはますます変ってゆくそうな――まずまずそれも結構じゃろうよ」

「露月はそなたが先ごろより、遊芸唱歌に身をやつし、煙花の巷に出入して、若い歓びをむさぼるようになったのが、何よりも不明でならぬのじゃ」

と、片里はえましげに美少年をながめて言うのでした。

「今も今とて、そなたの身持が変ったのも、わしという悪友がいるからだと、大分こき下されていたところじゃ」