Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はですがたまんねんわかしゅ

艶容万年若衆

三上 於菟吉

Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

ておりましたろう。それがひと度、その愛らしくお美しいあなたのお姿を見ましてからは、いままで男の代りに恋した、芸道舞曲の百年の恋も冷め果てて、人から言われれば言われるままに、唄うものの舞うものの、私の心はもう何の望みにも燃えもせず、胸の底には片時はなれず、あなたのお姿、お笑顔がちらついておるのでございます……若殿様、此のような心になりました私の、舞の乱れも唄の拙なさも、当然の事ではござりませぬか……」

「言わせて置けば理非もない……兎に角其方の美しさも、其方の芸が巧みであったればこそ、私の心を引いたのじゃ。辻に唄う盲女にも劣る芸しか持たぬ、其方には早要はない。それではこれでおさらばじゃ」

呉羽之介の真面目な怒にお春はようやく気がついて、気も狂わしく取縋り、

「若殿様、なぜに其麼情ないことを……」

「ええ、もう、其処放しゃれ! お蔭で兄とも師とも頼むお方の前で恥をかいたわ!」

と呉羽之介は荒々しくお春の手を振払って、既に部屋を出ようとします。

お春は今は蒼醒めて、

「すりゃ真当に私を、お捨てなさるのでござりまするか……」

「諄いわ!」

呉羽之介は未練気もなくこう言って、急いで部屋を立去りました。