Japanische Klassiker mit Furigana
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きく
親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選
山川 方夫
Lesen Sie 親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選 (きく) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.486 Zeichen · 144 Bildschirme
あるドライブ
「……本当に、こうして二人でドライブに出たのなんて、三月ぶりかな」
「そのくらいね」妻はシートに背をもたせて、目をつぶった。窓の近くを流れる濃い緑のせいか、それとも頭痛のためだろうか、こころもちその頬が蒼白く、冴えて見える。
「そのあいだ、日曜日だとか休みの日だとかいえば、貴方は欠かさずゴルフだったわ。……よく飽きなかったこと」
「子供でもいりゃ、気がまぎれたんだ」
「あら。もともとその子供がわりに、無理してこの車を買ったんじゃない? 一年まえ」
「そうだったね。……だが、それがとんでもないことになっちまって」
「とんでもないこと?」
「うん」夫は一瞬の間を置き、ゆっくりと苦く笑った。「たった五万円だっていうんで飛びついたんだが、五ダッシュの外車だろう? 税金は高いしガソリンは食うし、修理代はかかるし……」
「そうね。……買い替えたら?」
「一時はそう思ったよ。どうせならカッコいい国産の中型車でも、って。……でも、君は左ハンドルのほうがいいんだろう?」
「国産のだって、左ハンドルはあるわよ。輸出向きのだとか、外人用のだとか」
「へえ、そうだったの。じゃ、そうしてもよかったんだな」