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Japanische Klassiker mit Furigana

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きく

親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選

山川 方夫

Lesen Sie 親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選 (きく) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.486 Zeichen · 144 Bildschirme

Aozora Bunko

彼にいわせれば、それは彼の、たった一つの生甲斐なのであった。

彼の大学には、教授たちが隔月に一人ずつ主人役を交替して、自宅で小さなパーティを催すという伝統的な習慣があった。先人は、ややもすれば孤独に書斎に閉じこもりがちな学者たちに、こうして最小の社会的接触の義務を課していたのである。

彼がその壺をみつけたのは、民俗学のボーモン教授宅でのパーティの夜であった。手洗いに立ったかえり、何気なくサンバードは、不用意に開け放たれたままの扉のかげから、ボーモンの書斎らしい部屋の中をのぞいた。彼は立ちすくんだ。

白い壺が一つ、書棚に置かれていた。すばらしい壺であった。夢の中の聖霊のように、それは白くぼんやりとした光沢を放ちながら、彼を戦慄に似た恍惚のなかに釘づけにしていた。適度に高くひろい口唇部、力づよくくびれた頸、やや楕円形にふくらんだ豊満な胴部の線。高さ一呎ほどの片把手のその壺は、鋸歯文ふうの模様が横に刻みこまれている。素朴な、優雅な、いきいきとした力感にあふれた、見たこともない逸品の壺であった。

突然、中からパイプを片手に持ったボーモンが出てきた。ボーモンは彼の目つきを見て、急に血の気が引くように青くなった。