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Japanische Klassiker mit Furigana

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きく

親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選

山川 方夫

Lesen Sie 親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選 (きく) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.486 Zeichen · 144 Bildschirme

Aozora Bunko

巫女というものは、かれらの中でひどくおそろしく、孤立した存在であるのらしい。おぼろげながら、サンバードにもそれはわかった。

古老からそれを聞いた翌日、だから、彼はやむなく単独でイプワイガナの小舎に向った。オマラカナの南郊、火口原のような砂地とマングローブの樹林との境の道を三時間ほど歩くと、一つだけぽつんと立っているイプワイガナの小舎はすぐわかった。同じ檳榔樹の葉を壁代りに、椰子の葉骨で屋根を葺いた土民の家であっても、巫女のそれは屹立するように破風が高く、尖がっているのである。……暑熱に喘ぎながらその小舎に近づき、サンバードは、突然の歓喜に胸がしめつけられるような気がした。小舎の前に二つ三つ無造作に置かれている白い壺、それは、まさしく彼が探し求めていた品位と気力とにあふれた壺であった。

粗末な枯れた草の戸をひらいて、彼は中に入った。そこに一人の老婆が坐っていた。まるまると肥った穏やかな顔の土民の老婆である。目尻に皺が多く、福々しい茶褐色の童顔は、やさしく和やかな微笑をたたえていた。

「あなたがイプワイガナか? あなたがあの壺をつくったのか?」

ヘルメットを取り、汗を拭きながらサンバードは、おぼつかないポリネシア語でたずねた。