Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
何か方法はありますまいか?」
とお父さんは苦痛とばかり信じているから、例によって短兵急だった。
「精出してお冷しになるより外手当の仕様がありません。二三日の御辛抱です」
と佐久間さんはいつも氷で冷す外に智慧のないことを告白させられる。
「私は苦痛という奴が快感とまで行かなくても、例えば立ったり坐ったりする動作のような中性のものだったら、何んなに宜かろうかと思いますよ」
と忍耐力に乏しいお父さんは今度は自然法に故障を申込む。
「ははあ、豪い改良意見ですな」
「医者の方で苦痛を根滅する発明をしませんかな?」
「しかしそれは危険ですよ。苦痛は矢張り不快感のところに価値があるんです。中性だったら例えば怪我をした場合、腕が一本取れても気がつきますまい。痛いから大事にならなくて済むのです」
「成程、そんな場合もありましょうな」
「もし快感だった日には生物が自滅しますぜ。肢を一本咬み切って快感が貪れれば、虎狼は直ぐやります。理性動物の我々でも快感の為めに見す見す寿命を縮めていましょう? 少くとも私のように悪いと知りつつ酒や煙草をのんでいるくらいのものは指を切って快感を得られれば切りますね。