Japanische Klassiker mit Furigana
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
Lesen Sie 貞操問答 (ていそうもんどう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.240 Zeichen · 399 Bildschirme
三
」
「なぜですの。」
「それは、貴女独りに、あらゆる負担を転嫁することですもの。」
「だって、私が自発的にやるんですから、いいじゃありませんか。私、舞台に出てみて、初めて自分の生きる道が分ったような気がしますの。」
「なるほど、貴女は情熱家だ。そうした気持で『彼女』をやるんだから、成功するはずですな。しかし、貴女にムリをさせて、僕達が傍観するわけには行きませんからな。」
「先生。大丈夫だと申し上げましたのに。私、母に話せばどうにかなると思いますの。」
学問はあっても少うしお調子ものの圭子は、頼まれもせぬのに、つまらない役を買って出ているのだった。
「そうですか。それでは、一つお願いするかな、これこの通り……」小池は、卓子の上に、蛙が両手を張ったような形に、両肘を延ばすと、頭をつけて低頭してみせた。
「いやですわ、先生。そんなことをなすって、おほほほほほ。」
小池はなかなか頭を上げなかった。圭子は笑いながら手を延ばすと、小池の頭を両手ではさんで持ち上げた。
三
圭子の母は、長女が芝居の研究会にはいっていることは知っていたが、まさか舞台に出るまで深入りしているとは、知らなかった。