Japanische Klassiker mit Furigana
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みがわりのはなよめ
身代りの花嫁
野村 胡堂
Lesen Sie 身代りの花嫁 (みがわりのはなよめ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.685 Zeichen · 22 Bildschirme
驚くべき明察――少女は疑を解く
石井弁護士は、おさらいをすねた小学生をなだめるような調子でこう言いました、――先ず先ず余計な苦労はよせと言った口調です。
「それがみんな判ったんです。今までみんなが氏家さんを悪者に決めてかかったからいけなかったんです」
「え、それは大した事だ」
石井三太郎弁護士は、口ではこう言いますが、まだ本当にする様子はありません。
驚くべき明察――少女は疑を解く
「ね、石井の小父様、警察ではあの晩使った競走用自動車を探しても判らなかったそうですね。競走自動車だって、前燈のない車はないでしょう。お兄様の見た車は前燈のないノッペラ棒な車だったんですって」
「フーム」
一本突っ込まれた形で、石井老弁護士は唸りました。
「あれは、普通の自動車の先へ、鉄の三角な板かなんかで装甲したのじゃないでしょうか、衝突さして逃げる時、その鉄の板を隠せば、誰だって気が付きはしません、あの辺は十時過は滅多に人の通らないところだし」
「お嬢さん、大変な事を言いますね」
「それから、私達はあの近所を一軒一軒訊いて歩いて、丁度衝突のあった少し前に、不思議な自動車がエンジンの音をさせながら、なんか待って居るのを見た人があるんです」