Japanische Klassiker mit Furigana
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みがわりのはなよめ
身代りの花嫁
野村 胡堂
Lesen Sie 身代りの花嫁 (みがわりのはなよめ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.685 Zeichen · 22 Bildschirme
勇美子の探偵はこんな工合に
「私、探偵をして見ましょうか?」
「…………」
「きっと、きっと、なんか解ると思うワ」
「勇美子さんが?」
陽子は眼を見張りました。あまりこのもくろみが突拍子もなかったのです。併し、勇美子はたった十四ですが、抜群のよい頭を持った少女で、どんなむずかしい考物や謎でも、三十分も経たないうちに解くし、ことに算術が得意で、こればかりは高等師範出の、学校で自慢の数学の先生も驚いて居るという話を思い出して、勇美子さんなら、探偵が出来るかも知れないという心持になるのでした。
「黙っててネ、陽子さん、笑われるとつまらないから、――私は、自分で調べたことを石井さんにお話して、いろいろ骨を折って頂くわ」
石井三太郎というのは、春藤家の顧問弁護士の名です。
「勇美子さんならキットよい考が浮かぶワ。先ずどんな事をするの?」
二人は噴泉の前の石垣にもたれて、数学の宿題を考えるように首を寄せました。
勇美子の探偵はこんな工合に
勇美子と陽子は、それから毎日、学校の放課後外苑に落合って、渋谷の春藤家の門の前から、自動車の衝突した路地のあたり、それから東京駅までの間を、何べんも何べんも往復しました。