Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つげびと

野菊の墓

伊藤 左千夫

Lesen Sie 野菊の墓 (つげびと) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.955 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうか、小川さんはおまえの保証人だぞ、学校からおまえのことについて、二度も三度も話があったというて、きょうはおまえのことについていろいろの話をしていかれた。いま帰ったばかりだがきさまといき会うはずだが、いやそりゃどうでもよいが、きさまはいくつになる」

芳輔はこういわれてすこし父をあなどるような冷笑を目に浮かべる。

「自分の子の年を人に聞かねたって……」

「こら芳輔、そりゃなんのことです。おとうさんに対して失礼な」

「だっておとうさんはつまらないことを聞くから……」

「だまれこの野郎……」

両親はもう手もふるえ、くちびるもふるえてすぐにはつぎのことばがでない。母はまたたきもせずわが子の顔を見つめている。

「芳輔、きさまはなにもかもおぼえがあるだろう。きょう小川さんの話を聞くと、小川さんはおまえのために三度も学校へよばれたそうだぞ。きのうは校長まででてきて、いま一度芳輔の両親にも話し、本人にもさとしてくれ。こんど不都合があればすぐ退校を命ずるからという話であったそうな。どんな不都合を働いた。儀一はあのとおりものにならない。あとはきさまひとりをたよりに思ってれば、この始末だ、警察からまで、きさまのためには注意を受けてる。